2009年11月からから2015年3月までの期間、松村香織はSKE48研究生として過ごした。
その前半は信じられないほどの干されであった。
いかにして「SKE48松村香織」が生まれてきたのか。
研究生時代に書かれたブログから松村香織の歴史を紐解いていこうと思う。
研究生ブログ最後のタイトルは「かおたん*ぶろぐ144」である。ナンバリングは144。
当初は1万字の長文ブログ。きわめて長く、そして内容も濃い。
今回は2009年12月の最初の更新から2010年6月の第13回までのおよそ半年間を紹介することにする。
SKE48 3期生は2009年11月1日にSKE48のオーディションに合格、同月14日にAKB48握手会にてお披露目された。
3期生は2期研究生と合流し研究生としてスタート。
SKE48にはまだチームSとチームKⅡしかなく、研究生の目標は、正規メンバーへ昇格すること、チームEになることであった。
3期生は逸材揃いであったことから後に黄金世代と呼ばれるようになる。
しかし、研究生の境遇は現在ほど恵まれていなかった。
全国握手会はCD楽曲に参加しているメンバーのみが参加でき、研究生が参加することは難しかった。まだ研究生公演もなかった。研究生の活動の場はきわめて限られていたのである。
そうした中で、松村香織は3期生としてアイドル活動をスタートさせる。
ここにいるのはまだ駆け出しの一研究生である。
以下ではブログの要点を抜き出しているが、引用していない内容、文章の省略があるので、ぜひ松村香織自身の文章を直接読んでほしい。
その言葉からは当時の松村香織のスタンスが垣間見られるだろう。
時系列で読んで追体験するもよし、気になるものから読んで現在との接点を見るもよし。
アイドル松村香織の生き様をとくとご覧あれ。
これらぶろぐを読むのには
お時間かかりますので
通勤通学時間の合間などに
オススメしております
挫折せずにしっかり
お読み下さいね(はぁと)
そんなわけで日本中世界中の
にわかをたん(にわかファン)
かをたん(松村推し)のみなさん
かおたんぶろぐ始まるよ⌒♪
━━キリ(ОωО)トリ━━
第1回2009.12.20 12:55「かおたん*ぶろぐ」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126128133924295/
記念すべきSKE48としての最初のブログ。
お披露目のこと、自己紹介について。
初回のブログからプロレスについても書かれている。
このときすでに運命は決まっていたのだろうか。
現在「かおたん」というあだ名はすっかり定着しているが、当時はまだしっくりいっていなかったようであだ名を募集している。
第2回2010.01.05 18:21「かおたん*ぶろぐ02」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126268327523397/
クリスマスに行われた「名古屋一揆」について。
その中でサイリウムについて述べられている。
「わさび色ってことでみどりサイリュ-ム」
当時は緑色一本が推奨されていたようである。
手紙の質問に対する回答はブログの定番になり「かおたん分析コーナー」名付けられる。
この世界に入っての目標、名古屋の感想、なぜブログが長いのかなどについて答えている。
第3回2010.01.21 23:05「:★:)かおた ん*ぶろぐО3」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126408272005615/
成人式や17日の誕生日をどのように過ごしたのか。
SKE48に入っての初めて開催された生誕祭について。
そして、募集中のあだ名。
「かおり姫、かおにゃん、かおりん、かおっぴ、かおぴょん、まったん、まつむ、りこたん、りこ」があげられている。
第4回2010.02.06 17:18「:☆:)か おたん*ぶろぐΟ4」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126544429719767/
研究生公演が行われるのが決まったこと。
募集中のあだ名。
「かおり-ぬ、かまめろ、かおちゃす、かおにゃん、かおたそ、きゃおたん、きゃおり、きゃめろん、かおめろたん、かおぴょん、かおりん、まつめろかおり」
このブログで初めて「寿司サイリュ-ム」が登場している。
ブログから推測するに、これ以後、3本なら寿司サイリュ-ム、1本ならわさびサイリュ-ムとなっているようである。
自己紹介のキャッチフレーズについて。
質問コーナーでは、AKB48ではなくなぜSKE48なのかについてなどに答えている。
第5回2010.02.22 16:57かおたん*ぶろぐО5
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126682547002925/
研究生公演初日の感想。個人の課題。
研究生公演について、ファンに向けて次のように述べている。
「SKE48初の研究生公演だから物珍しさで観察しに来てもらうのではなく毎日自分自身を研究している研究生を純粋に見ていただきたいです」
第6回2010.03.07 19:11「::)かおたん*ぶろぐО6」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126795667726623/
研究生が公演をどう作り上げようとしているのか。
SKEに入ろうとしたきっかけ。
質問コーナーでは、三期生を一言で表すなどしている。
そして、三期生から須田亜香里をはじめ三人の昇格について。
この昇格に関して松村香織が不安に感じたのは研究生公演であった。
また、自分自身に関しては年齢を気にしつつも昇格への思いを示す。
「かおリさんも昇格出来るようにただひたすら頑張るしかないですね!きっと誰かが見てくれているからいつか認められる日を目指して」
第7回2010.03.20 21:14「★:)かおた ん*ぶろぐО7」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:126908725611113/
研究生公演での松村香織のいじられ方が垣間見られる内容。
あのプラスチックおにぎりについても書かれている。
その一方で、研究生公演に関して真剣に語っている。
「今回失敗したら次の公演は本当にないからね」
本番直前にスタッフにかけられた言葉。当時の研究生公演は来月にまたできるのかさえもわからない状態であった。
「自分自身は研究生公演をやることが当たり前だなんて思ってもいないわけですよ。だけどもっと気を引き締めてこれが最後だと思っておもいっきり踊りました」
第8回2010.04.02 16:40「☆:)かおた ん*ぶろぐО8」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127019401919699/
握手会の感想。プロレスから参議院選挙の話。
選抜総選挙開催の発表。松村香織は意気込みと目標を次のように書いている。
「研究生のあたしにも大チャンスがあるということで参加する以上は本気でやろうと思います。チャンスは逃したくない!」
「それに加えてSKE48の事と松村香織という人物を少しでも多くの方に知っていただけるきっかけにもなるからです」
「目指せ選抜メンバ-。目標は大きく高くです」
第9回2010.04.18 23:59「:★:)かおた んぶろぐ*О9」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127160287028733/
同居人の学校に持たせるお弁当作り。
研究生公演で体調が悪くうまくいかなかったことの反省、来月も研究生公演あるのかという不安。
手紙への感謝。
「お手紙を開くときとか楽しみで仕方ないです笑
みなさんからのお手紙を読むとまだ諦めちゃ駄目って自分自身を奮い立たせれるのです。
どうしても逃げ道を探してしまいマイナス思考になって抜け出せなくなるかお-リさんを厳しくしてください。」
「本当に握手会とお手紙はかお-リさんの支えです」
このような感謝を書いたのは焦りを感じ始めていたからであった。
「気が付くとSKEに入った11月からもう5ヶ月めに入りました。月日が経つのは速いですね。
最近同期の三期生がどんどん活躍していて嬉しい半面焦っている自分が居ます。
半年経たない内に研究生公演をやらせていただけていることだけでも嬉しいことなのですが
アンダ-で活躍している三期生が沢山居るのが羨ましく思います」
「最近自分は5ヶ月間何をしてきたんだろうって深く考えてしまいます」
「自分の思うように結果が出せずに自分自身の存在意義が見えなくなってます
あたしなんかで
いいんだろうか…って
存在して意味があるのか…って
でもそんな時に支えられるのがみなさまからの素敵なお手紙です」
第10回2010.05.04 11:02「:★:)かおた ん*ぶろぐ1」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127293853029481/
Zepp名古屋での涙の湘南披露について。
「緑サイリュ-ムとか寿司カ-ラサイリュ-ムとかコ-ルとかケチャケチャとかMIXとか
かお-リさん的にはモチベ-ション上がるのでとってもはっぴ-です」
質問コーナーでは、AKB48/SKE48の中でやってみたい公演、SKE公演でやってみたいユニットなど。
第11回2010.05.20 20:00「:★:)かおた んぶろぐ*11」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127435324828280/
総選挙の政見放送の自己評価。
総選挙に対して意気込みを語る。
「総選挙というのは固定選抜を崩せるチャンスなのです!!!!!!!!!!!!」
「どうか応援している推しメンにキッカケを与えてあげてくださいな!!!!!」
「当然投票するのもタダではないから応援していただいた分精一杯自分なりの出来る限りのお返しをします。応援してくださるみなさまのお力で固定の壁は壊せますッ」
研究生公演での卒業発表。卒業するメンバーに対する思い。
このときアンダーデビューを果たす。このことについては次回のブログへ。
質問コーナーでは「普段何もする事ない時は何してる?」「プロレス不足してるけど解消法は?」「三期生を漢字一文字か熟語で表したらどんなの?」「永遠の17歳のかおたんの理想の結婚したい年齢は?」「学生時代の部活動は?」など。
そして、「電波少年は見てましたか?」という質問に対して、
「なすびの懸賞生活やヒッチハイク生活とか覚えていますよん!!!!」
やはり運命は定まっていたのだろうか。
第12回2010.06.02 20:21「:★:)かおた んぶろぐ*12」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127547769019838/
総選挙の中間発表当日。
「SKEからは速報で6人入りました。嬉しいことなのです。
今日の中間発表ではもっと沢山のSKEのメンバ-に入ってもらいたいです」
チームSの制服の芽公演アンダーについて。
「正直ですね…前に書いた事あったんですが
大好きな同期のみんながアンダ-さんなどで活躍していく中ずっとずっと置いてきぼりに
なっている自分自身に悩んでたんです」
「半年あたしは何をやっていたんだと。
だけど今は頑張って努力すれば誰かが見てくれているって確信出来ました
だから自分にほんのちょっとした自信がつきました。」
「まだまだまだまだダンスも表現力も下手くそです。
しかし半年前のあたしとは違います」
「いつもステ-ジに立つことは出来ません。だから毎回毎回これが最後の舞台って思ってやってます。研究生の場合実際そうですからね。」
「またいつか制服の芽公演に参加させていただける日が来ることを日々願います。
会いたかったのステップも出来なかったかお-リさんの成長した姿をお見せしたいです。」
第13回2010.06.15 23:22「:★:)かおた ん*ぶろぐ13」
http://www2.ske48.co.jp/blog/detail/id:127661173023191/
初めて参加した総選挙。
「AKBさんの9期生の方々は3期生とほぼ同期にあたるわけで今回は3人の研究生の方が選抜入りをしています。」
このとき、ランクインしたのは島崎遥香、山内鈴蘭らである。速報では大場美奈も39位にランクインしていた。AKB48の9期生とはお披露目が一緒でほぼ同期である。
「SKEの研究生からも選抜に入ってほしかったです。
選抜入りしても恥じないぐらいに努力している子沢山います。」
「40/104っていう数字は確率でいったら3人に1人選ばれる訳ですよ。
そうやって考えるとAKB48SKE48という枠組みの中に入り込めていない自分自身が情けないです。」
「SKEから5人しか入れなくて悔しいです。
だけどAKBさんの総選挙にSKEのメンバ-が5人も入ることが出来て素晴らしい事だと思います。」
「まだまだまだまだ私自身力不足ですね。
東京と名古屋の差を肌で感じた一日でもありました。」
「もっともっとSKE48を知ってもらえるように
そして研究生を知ってもらえるように
かお-リさん努力していきます。」
「SKEの研究生はこんなに凄いんだぞって関東の方々に知ってもらいたいもんっ。」
「どうか研究生のこと
かお-リさんの応援をこれからもよろしくお願いします。」
そして、研究生公演についても熱く語っている。
「昨日久しぶりに研究生で話し合いをしました。」
「現実として研究生ではない昇格したメンバ-と先輩に力を借りないと16人揃わないという状況です。
チ-ム研究生という名前のチ-ムでもありません。」
「話し合った結果まずはもっともっと団結してチ-ムワ-ク力を高めなきゃです。」
「言い訳になってしまうと思いますがやっぱりチ-ムではないから個人それぞれ自分自身の事しか考えられてない。
もっと周りを見て仲間の事も考えること。
そして先輩達には絶対に負けたくないから1番いい公演って言って貰えるようにすること。
これが課題です。」
「この研究生でチ-ムEをつくりたいって思ってもらえるように日々努力なのです」
総選挙で感じた東京と名古屋の差。
もっとSKE48研究生を知ってほしい。
当然、研究生はチームではない。
それでもどこのチームにも負けたくない。
いっそう努力して、さらに高めていつかこのメンバーでチームEになりたい。
松村香織は強く望んでいた。そうなれると信じていた。
We all have our own life to pursue, our own kind of dream to be weaving, and we all have the power to make wishes come true, as long as we keep believing.
コラム は、有志の方々からの寄稿をもとに掲載しています。